Graduation-卒業

2015-5-28

 

先日、スーパーで買い物をしていたらこういうマグカップを見かけました。

 

今、アメリカは卒業シーズンです。アメリカでは小中の卒業はそれほど大きな出来事ではないようで、一般的に"graduation"というと高校、大学の卒業が大きいイベントです。

 

"The tassel is (was) worth the hassle."

1.Tasselとは卒業式に皆がかぶる帽子の横についている房(マグカップの上からぶら下がっているもの)のことを言います。

 

 

 

他にも左のようにカーテンを横でまとめる時に使う房のように装飾品として使うもののことも言います。

 

言葉の起源は中東にあるようで、フランスで装飾品として発展し、タッセルを伝統的に使っていたのはイギリスの名門、オックスフォード大学とケンブリッジ大学のようです。

 

卒業式は英語で "commencement" と言いますが、その卒業式で帽子につけたタッセルを卒業前には右にたらし、卒業証書をもらい卒業すると左に移動させる風習があります。

 

 

 

 

 

2.Worth + 名詞または動名詞(動詞原形+ing)

「〜をする価値がある」という意味ですね。

 

この場合、"hassle"は「困難、面倒」というような意味ですから、「苦労をして卒業した甲斐があった」という意味になりますね。

  • Is it worth driving? 「運転して行く価値がある?」
  • It was worth the money. 「お金を払う価値があった。」

 

など、色々使えます。

 

"hassle"は

  • Don't hassle with paper. 「紙の処理は面倒なので(ペーパーレスで紙を使わずに。)」(スマホのアプリでギフト券を処理してください、というところに書いてありました。)
  • I don't like the hassle of going back to the store and return this shirt. 「 わざわざお店まで戻ってこのシャツを返品するのは面倒だからしたくないわ。」

 

のように使えます。

 

3.この文章では tassel とhassleが韻を踏んでいます。単語の末尾の el と le が逆になっていますが、音は同じです。

こういう形で韻を踏むのが英語ではよくあり、rhymeと言います。

 

子供は最初に rhymeする言葉を覚えますね。

簡単な例でいくと、

 

sat, mat, bat, rat, cat, fat, hat, vat などです。

4.アメリカでは卒業生がいる家庭ではこういうものを庭に立てる家がたくさんあります。うちの近所にもたくさん出ています。

 

卒業してどこの大学に行くのかまで書いてあることもあります。

また、週末には一定の時間内、または一日中好きな時間に人が来て帰っていくオープンハウス形式で graduation party (卒業パーティ)を自宅で開く人もたくさんいます。

 

 

高校など、出席していれば卒業するのになんでそんな大事(おおごと)なのかと昔は思っていましたが、高校までが義務教育である州も多いアメリカで、麻薬の問題も多くティーンの妊娠率も高い中(https://www.cdc.gov/reproductive-health/teen-pregnancy/?CDC_AAref_Val=https://www.cdc.gov/teenpregnancy/about/index.htm)きちんと卒業し、さらに大学まで行くというのはやはり祝福すべきことなのかもしれません。(ちなみに去年の秋のデータによると高校中退率は7%だそうです。http://www.pewresearch.org/fact-tank/2014/10/02/u-s-high-school-dropout-rate-reaches-record-low-driven-by-improvements-among-hispanics-blacks/

 

日本は高校も大学も入学することが非常に大変なので入学に力が入りますが、卒業は比較的楽にできるので卒業することに関してはそれほど関心がないような気がします。

 

それに対してアメリカでは入学よりも入ってからの勉強が大変なので卒業に大きな意味があるようです。

 

5.最後に graduationにちなんでもう一つ。Class of 2015という言い方です。

これは息子のTシャツのプリントです。え?高校生?と思いきや、笑ってしまうのですが日本でいうと卒園にあたります!

 

アメリカでは日本の年長の年はキンダーガーテンといわれ、義務教育になっていることが多く、小学校に付属になっています。

 

しかし、私が住む地域は公立のキンダーは半日、それも2時間半だけなので、私立の学校に行かせていました。この学校はモンテッソーリの学校で(また近いうちにモンテッソーリについては投稿します!)日本でいうと3年保育になり、3学年一緒に勉強します。保育園というより「学校」という感じなので敢えて「卒園」でなく「卒業」と言いたいのですが、ちゃんと卒業式があり、こういうプレゼントがありました。

 

日本語でクラスというと3年5組、などの組を思いますが、英語のこの場合はその学年全てを意味します。Class of 2015 は2015年度卒業の人たち、という意味です。

そして、こちらは娘の小学校卒業のTシャツ。先ほど書きましたように小学校の卒業は大したこととは認識されていませんので大きな卒業式はありません。こんなプリントがついたTシャツをもらい、それを着て近くのスポーツ施設へ遠足へ行きました。

 

面白いのが小学校の卒業年度で Class of 2015 になるのかと思ったら、こちらはもう高校を意識して高校の卒業年度でいくんですね。

 

日本は大学でも思い起こせば私は入学年度で◯◯年度生といつも記入していましたが、アメリカは飽くまでも卒業年度が重要です。

 

やはり、入学することではなく勉強をして卒業証書をもらう、学位をもらって卒業する、ということが重要視されている、その違いでしょう。

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